多汗症の方が悩むニオイに関しての対処について

多汗症で悩んでいる方はいませんか。
汗の量が多くて気になるという方もいることでしょう。
汗の量はもちろんですが、その中でも多いのが「ニオイ」に関すること。
多汗症になるとニオイとも上手に付き合っていくことが必要です。
そこでここでは、ニオイを抑えるための方法をいくつかご紹介します。

食事について

アポクリン汗腺へ刺激をしないように食生活を送ることも多汗症と共に過ごすためのポイントです。
では、アポクリン汗腺はどのようなもので刺激されるのでしょうか。
それぱ動物由来のたんぱく質」です。
具体的に言えば、肉食中心の食事となります。

また、食事に含まれているたんぱく質や脂質などが老廃物である皮脂の分泌を促進手てしまうためにニオイが強くなる傾向があります。
また、これらの成分は多汗症を助長してしまうこともあるのです。

野菜や脂身の多い肉を避けるなどを意識することが大切です。

蒸れない環境を心がける

強いストレスは多汗症につながります。
アポクリン汗腺が活発に働いて汗の分泌量が増えるのがこの理由です。
これは、ニオイにも良い環境とはいえません。

吸水性の悪い素材の衣服を着用しないことや、身体に密着しない服装を心がけるのも1つのポイント。
吸水性の良い下着類や汗脇パッドなどを装着するのも1つの方法です。
また、ムダ毛が長いと汗が広がりやすくなるために、お手入れをするのもおすすめとなっています。


多汗症と上手に付き合うために考えたいケア方法について

多汗症は自らで完治させることはできません。
医療機関を受診し、医師の指示のもと治療を進めることがおすすめです。
しかし、多汗症ケアとして自らできる事もいくつかあります。
そこでここでは、多汗症ケアについてご紹介しましょう。

有酸素運動を取り入れる

汗腺を上手にコントロールすることが大切です。
そのためにおすすめなのが「有酸素運動」となります。

筋トレなどの激しい運動は無酸素運動といい、急激に汗をかくために多汗症の方にはおすすめできません。
ウォーキングやヨガなどであれば、運動が苦手な方でも取り入れやすいので行ってみて下さい。
時間の目安としては20分~30分程度です。

冷暖房に頼り過ぎない

冷暖房を使用して上手に温度管理を行う事も今では大切な時代です。
しかし「頼り過ぎ」はおすすめできません。
エアコンの設定温度を高くしすぎる・低くしすぎると外気温との差が激しくなるために多汗症には良い影響を与えません。

汗の質を考えること

多汗症は汗の量が増える病気です。
しかし、ケアとして考えた時「汗の質」についても意識をしておきたいポイント。
いい汗をかくように考えると、多汗症ケアに自然とつなげることができます。

女性ホルモンは過剰な汗を抑える働きがあるので、女性ホルモンと似た働きをもつ「イソフラボン」を含む大豆製品を摂取すると良いでしょう。
豆腐や投入など、毎日とりいれるのがおすすめ。
また、抗酸化作用があるビタミンCやビタミンEなども摂取して下さい。


多汗症の手術リスクである代償性発汗を抑える方法

手のひらの多汗症の治療はいくつかあります。
投薬などが一般的ですが、効果が高く即効性もある「胸部交感神経切除術」を行う事もあるのです。
日帰り手術も可能であることから、悩みが深い方は洗濯をすることも多いでしょう。
しかし、副作用の1つに「代償性発汗」とうものがあります。
そこでここでは、代償性発汗について調査していきましょう。

代償性発汗とは

胸部交感神経を切除すると代償性発汗がおこることがあります。
代償性発汗とは、手術によって手のひらの多汗症が改善された代わりに、背中や太ももなど別の場所に汗の量が増えてしまう事を言います。
全ての方に起こるものではなく、特に肥満傾向にある方や筋肉質の方・もともと汗の量が多い方には多く見受けられる傾向があります。

手術前にその可能性を知りたいという方もいるかもしれません。
しかし、その予想は難しく「絶対に出る・出ない」とは言い切れないのです。

代償性発汗を減らせるのかについて

代償性発汗をできるだけ抑えたい。
そう考える方も多いハズ。
以下では、そんな代償性発汗を抑えるための工夫についてまとめていきます。

まずは「交感神経切除部位」をなるべく少なくすることです。
最低限の神経を切除することによってそのリスクを抑えます。
また、一度に両方の手のひらの神経を切るのではなく「片方ずつ」行うのも有効的。
もし、片手を手術したのちに代償性発汗がおこれば反対側は別の治療方法を行うことも少なくありません。


多汗症治療をしたいけれど不安がある方へ!市販薬や診療科目について

多汗症に悩んでいる方もいるかもしれません。
医療機関を受診し、診断を受けて適切に治療を受ければ解消されるのが多汗症でもあります。
とはいえ、初めて治療に挑むともなると不安な点も出てくるもの。
そこでここでは、多汗症の方が抱きやすい不安点をまとめていきます。

市販薬で治したいという方へ

医療機関を受診するのが最もおすすめですが、「できればドラッグストアなどで販売されている市販薬で治療をしたい」という方もいるようです。

確かに、今では多汗症に良いとされている市販薬はいくつか販売されています。
一時的には解消されることもあるというのがその答え。
完治という点では「ほとんどできない」ということになります。

生活に支障が出るほど汗が多い場合は、面倒だと感じても医療機関を受診するするようにしてください。

多汗症治療の診療科目について

多汗症の治療は「皮膚科」にて行います。
ただし、続発性多汗症と診断をされた場合、その原因となっている病気の治療が優先されるため、それ以外の診療科目を受診することもあるでしょう。

例えば、好条件が要因となっている場合は内科。
極度の緊張感やストレスから多汗症になっている場合には心療内科。
更年期障害やホルモンバランス・出産が影響している場合は婦人科などとなります。

基本的にはこのような目安となっていますが、現在服用している処方薬がある場合はそれが原因となっているケースもあります。
いわゆる薬の副作用として多汗症になっているのです。
この場合は、薬を処方してもらっている診療科に相談して下さい。


多汗症の手術の後に気を付ける事とは

多汗症の治療には手術を伴う治療もいくつか存在しています。
手術は短時間、1泊2日等のように短期間で終了するものばかりですが、手術は手術である事を忘れてはいけません。
多汗症の手術を何らかの形で受けた後にはどのような事に気を付けたら良いのでしょうか。

多汗症の手術後に気を付ける事

激しい運動は避ける

短時間の手術なので、気軽に手術を決意し、その後の快適さから気分良く運動をしてしまう事があると思いますが、手術は手術なので、激しい運動等はしてはなりません。
無理な運動等も控えて、例えお誘いがあっとしても、日常的に習慣的に運動をしている方でも、最低でも2週間程度は運動を控えるようにする事が大切になります。

軽い運動も出来れば避ける事

ジョギングやストレッチ等の軽い運動であっても無理をしてはいけません。
多汗症の手術は上半身に行う事が多い(脇の下や胸等)ので、状態を確認しながら徐々に体を慣らしていくような感覚でなければならないのです。

シャワーや入浴について

シャワーや入浴については、手術個所を出来るだけ濡らさないようにしなければなりません。
特に手術当日は手術個所を濡らさないように気を付ける事が大切になります。
例え、超音波吸引法であっても、ボトックス注射であっても、条件は同じになります。

医師の指導をしっかり守る事

手術後は必ずと言っていいほど、注意事項が説明されると思います。
手術内容にもよりますが、手術後の過ごし方等は特に良く聞いておき、医師の指導を守るようにしなければなりません。
アルコールや喫煙の習慣のある方も、いつ頃からなら飲酒や喫煙が可能なのか、等をしっかりと確認しておくようにしてほしいと思います。


多汗症の手術は何歳でも出来るのでしょうか

多汗症と言うと具体的な治療法が無い、確立されていない、原因もはっきりとはしていない事で知られています。
そして何歳くらいで発症しやすいのか、いくつになっても治らないのか等も良く分からない事が多い未知数のものです。
多汗症だと既に診断されている場合には、最終的に手術を選択するケースもあると思いますが、年齢の制限等はどのようになっているのでしょうか。

多汗症の手術は何歳から出来るのでしょうか

若年層、特に小さなお子さんが何らかの精神的なストレスを感じて多汗症になると言うケースは少なくないそうです。
お子さんの年齢にもよりますが、大抵の場合は自我が芽生えて自分と周囲の人との違いを認識できる年齢になった頃が多汗症になるリスクが高いかと思います。
もしも、お子さんがこうした状態で多汗症だと診断された場合には、一刻も早く手術をしてその苦しみから救ってあげたいと思うのも親心です。
ですが、手術に関していえば、ホルモンバランスとの関係が深く、ホルモンの働きが盛んになってくる時期、例えば思春期以降にしか手術をお勧めする事は出来ないとされています。
一般的には中学生以降が望ましいと言われており、どのようなクリニックでも受け入れてもらえない事が多いようです。

手術を考える前に確認しておく事

多汗症の手術を考える気持ちは親としては十分に理解する事が出来ますが、その前に、本当にわが子が多汗症であるのかどうかを確認すると言う事が大切になります。
多汗症だと親御さんが勝手に決めつけるのは、お子さんの心理状態としても良い事はありませんし、心配であれば、真実を確かめる事が先決であるのです。
専門医の指導の元、先ずは治療を開始する事から始める事が望ましいでしょう。


エクリン腺と多汗症の関係とエクリン腺について

多汗症は汗を多くかきすぎる症状の病気の1つです。
その汗の種類は、エクリン腺分泌によるもので、その多くは脇の下等の発汗過剰によっておこる事がほとんどです。
エクリン腺とは?と思う方も多いと思いますので、エクリン腺と多汗症の関係について調べてみました。

エクリン腺とは?

エクリン腺は全身に広く分布しているもので、皮膚の表面に汗を分泌させるものです。
運動や季節、気温の上昇によって上がった体温を調節する役割を果たす機能を持っています。
その他にも精神的に緊張をした時などにも汗を分泌させる機能もあります。
このエクリン腺が通常よりも多い場合に多汗症と診断される事になるケースが多いようです。

エクリン腺から分泌される汗について

エクリン腺から分泌される汗は、99パーセントが水分で、残りは塩分だと言われています。
その為、本来であれば異臭を放つような事はまずありません。
ですが汗は汗ですので、例えば脇から発汗した場合には脇毛に付着している雑菌などの影響により、悪臭を放つ事もあります。
足裏の多汗症の場合も同様で、靴や靴下に雑菌が増殖している場合等はとんでもない程の悪臭を放つ事があります。
悪臭が気になる、なんだか臭う、他人から臭いと言われるような場合は多汗症を疑う事も必要だと思います。

エクリン腺の量を調べるには

これは医療機関を受診する事で分かると思います。
皮膚科等が適切だと思いますが、美容外科や美容皮膚科などでも対応している事があります。
その為、異常なほど汗をかくような気がする方、特定の部位だけが妙に汗をかく方は、なるべく早めに医療機関を受診する事が良いでしょう。
受診する事によってエクリン腺の量が分かれば、単なる汗っかきなのか、多汗症なのかを知る事が出来ます。


年齢や遺伝的要因で多汗症になるの?そんな疑問を解決します

「もしかして多汗症では」と悩んでいる方もいるでしょう。
市販薬やケアグッズも販売されていますが、それで完治をするわけではありません。
また、自己判断で改善を試みると逆効果になる可能性も考えられます。
そこでここでは、多汗症と年齢・遺伝的要因について考えていきましょう。

多汗症になる年齢はあるのか

多汗症は〇歳からなるものという定義はありません。
しかし、おおよその目安を付けることは可能です。

例えば、原因が不明とされている「原発性多汗症」であるばあいは、幼少期から思春期に掛けて発症するケースが多いとされています。
また、続発的多汗症の場合は病気もしくは症状に伴い多汗症になってしまう事から年齢に目安が一切ありません。

その他にも、産褥期多感といって出産後に急に発刊量が増える方もいます。
月経周期が安定するころまで続くことから、出産期間から診断を行うのです。
また、閉経後に出やすいとされている更年期に入りやすい年齢で多汗症になる事もあります。

多汗症と遺伝的要因について

多汗症は遺伝するのかどうかも気になる点です。
多汗症と遺伝的要因は確定的なデータがないのが現状です。
海外においては、遺伝割合が6割前後と報告されています。
日本では、人口の5%程度が遺伝的に原発性手掌多汗症になるとも考えられているのです。

この事から、両親や親族が多汗症だからと言って自分も多汗症になるわけではありません。
逆に両親や親族が多汗症を患ってなくても多汗症になる可能性はあるのです。


アポクリン腺とエクリン腺の汗の特徴を詳しく知ろう!

多汗症の汗はエクリン腺から出る汗、わきがの汗はアポクリン腺から出る汗ということはご存じでしょうか。多汗症やわきがを考えるうえで、この二つの汗腺は切っても切り離せないものです。まずはそんな多汗症の汗の出るもととなっているアポクリン腺とエクリン腺とはどんなものなのか知っておきましょう。

エクリン腺ってどんなもの?

エクリン腺の特徴としては、そのエクリン腺から出る汗の99%が水分ということです。なので、さらさらとしたにおいのない汗なのが一番の特徴です。また残りの1%というのは、塩分やアンモニアが混ざっているので、まったくにおいがないというわけではありませんが、エクリン腺から汗をかいたときというのは、皮膚の菌が繁殖しにくいという特徴もあり、においはあまり気にする必要はありません。

アポクリン腺の汗はどうなの?

アポクリン腺は、エクリン腺と違ってわきや耳など体の一部分だけの部位にあるというのが特徴です。またアポクリン腺はいろいろな成分を含んでいるため、菌が繁殖しやすくにおいが発生しやすい特徴があります。

それなら多汗症は臭くならない?

多汗症の汗自体は、エクリン腺から出る汗なのであまり臭くはなりません。しかし、アポクリン腺から出る汗の量が多くなってしまうと、多汗症の汗と混じってより菌が繁殖しやすい環境になってしまいます。そうなるとにおいがもっと出やすくなり、結果的ににおいは増えてしまいます。
エクリン腺とアポクリン腺の違いは分かってもらえたでしょうか。多汗症でにおいを気にするのはもちろん普通のことですが、やはりその根本は多汗症だからではなく、アポクリン腺から出る汗の量によって決まってきます。とにかくにおいを減らしたいという場合、そのアポクリン腺から出てしまう菌などの発生を広めないためにも、汗の量の改善をする必要があります。


ボトックス治療ってどうなの?

多汗症に困っているというあなたは、ボトックス治療はご存じですか?ボツリヌストキシンという毒素を使う多汗症の治療方法です。非常に手軽にできてしまうというのが特徴で、9割の人に効果が出るとされています。そのように多汗症に困っているけどボトックス治療を知らなかったという人は、まず一体どんなものなのか知っておきましょう。

ボトックス治療ってどんなもの?

ボトックス治療とは、ボツリヌストキシンという毒素を利用して、発汗を抑えるという仕組みの治療方法です。具体的には、発汗をさせるためにはアセチルコリンという物質が働くのですが、そのアセチルコリンをボツリヌストキシンにより抑制することによって、アポクリン腺やエクリン腺の汗腺の働きを抑制するという治療方法です。

効果はどうなの?

持続期間としては、半年程度は持続すると言われています。また1回の治療時間が10分程度で済むというのも特徴で、気軽に利用することができます。さらに日頃何かケアをしなければならないということもないので、特に日常生活にも支障は出ません。

繰り返し行く必要がある?

持続期間が半年程度なので、効果がなくなったらまた行って治療を受けるというのを繰り返す必要があります。ただ手軽にできる治療法なので、そこまでその点でも心配はいらないかもしれません。
内出血や筋肉のまひなどの副作用もあるようですが、自然と収まるレベルで、ずっと残るようなこともないようです。なので実質、副作用はないものに近いので、安心して手軽に利用できるのではないでしょうか。今までずっと多汗症で困っていたけど、手術するのはちょっと怖いと思っていたような、手軽に多汗症の治療をしたいという人には、ぴったりの治療法と言えます。